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4月17日。鹿児島県に緊急事態宣言が出された翌日、一つのサイトがオープンした。新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店を応援しようと、地元鹿屋の飲食店の有志と鹿屋市がタッグを組んで出来たテイクアウトまとめサイト【TOGOかのや】。
話を持ち掛けてから1週間というスピード感で出来上がったサイト。そこに関わる人々の想いを取材した。
毎年夏・冬と多くの人を動員するイベントがある。リナシティまるごと食フェスだ。実行委員長の上谷田 学(かみたにだ まなぶ)さん。自身も、鹿屋市内に3店舗の飲食店を経営する。
上谷田さんの経営する鰻専門店川豊で話を聞く
「そもそも、地元のお祭りやイベントで、地元のお店が出店できないというのに違和感をずっと持っていた。鹿屋のイベントには鹿屋外のお店が出店し、鹿屋のお店は鹿屋外のイベントに出店するというのが不思議だった。せっかく鹿屋には美味しい食材が揃っているんだから、地元のお店だけでイベントをしたいという気持ちが強くなった」イベントを立ち上げようと思った当時を振り返る。
これまでに3回開催してきた【リナシティまるごと食フェス】しかし今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、開催判断が不透明だった。そんな状況下で上谷田さんは、何か食を通じた動きが出来ないかと考える。
「自分のお店も含めて、飲食店の売り上げが落ちているのを目の当たりにした。その中で、それぞれが徐々にテイクアウトに力を入れていっているのを感じて、それならそのテイクアウトをまとめたサイトを作れないかと提案をしたんです」
その想いに共感をしたのが、リナシティまるごと食フェス実行委員会の理事も務める鹿屋市議会議員の近藤 善光(こんどう よしみつ)さんだ。自身もかのやばら園内にレストランを経営する。
「新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、かのやばら園が休園になってしまって。レストランを営業したくても出来ない状況でした。それなら、自分に出来ることをやろうと思って」近藤さんは、市議会議員という立場を生かして行政とのパイプ役として実働することになる。
そして同時期、自分達にも何か出来ないかと市に問い合わせをしていたのが、鹿屋市のIT企業【スカイ・ピーシー】と障がい者の就労支援をするNPO法人【愛・あいネット】だった。スカイ・ピーシーにサイトのシステムを開発してもらい、NPO法人愛・あいネットが登録運営に協力する。それぞれの”何か出来ないか”という想いが繋がって出来たのがTOGOかのやだった。
実際にサイトを公開するにあたり掲載店舗を募る。まずはリナシティまるごと食フェスに参加をしている店舗に声をかけた。見えてきたのは予想以上に厳しい飲食店の現状だった。
「夜の営業をメインにしているお店は打撃が大きくて、みんな売上7割減という感じでしたね。その中で何とかテイクアウトで食いつないでいる、という状況を感じました。びっくりしたのは”とんかつ竹亭”さんが掲載を希望してくれたこと。あれだけ有名で人気のある竹亭さんでもコロナの影響を受けているんだという驚きと、老舗店舗が関わってくれることの喜びがありました」
TOGOかのやのネーミングには3つの想いを込めた。
それぞれの想いを受け、サイトオープンしたTOGOかのや。実際に掲載をした飲食店は、どのように感じていたのだろうか。
次回は、TOGOかのや掲載店舗のみなさんにお話を伺います。
TOGOかのや②〜企画に参加して感じたこと〜